糖質ダイエットは効果があるの?

一時期流行った「糖質制限ダイエット」

本当に効果があるのでしょうか。

ひとことで言うと、やり方次第です。

まず、朝食抜きは厳禁です。

夜の間に糖が代謝され、体の中に糖が不足しています。

とくに脳は糖をたくさん消費するので、空腹状態なのです。

1日をしっかり活動するためには脳に栄養をあげることが大切なのです。

糖はエネルギー源=ガソリンのようなものですから、朝食を抜くということはガス欠状態と同じです。

ですから、朝食には糖質を摂取するようにしましょう。

糖といってもいろいろな種類があり、なんでも良いというわけではありません。

もっとも効率の良い糖はブドウ糖ですが、ブドウ糖単独で摂取するということは少ないでしょう。

果物から果糖やショ糖、米やパンからデンプンという形で摂取する場合が多いと思います。

これらを分解してブドウ糖を作り出すわけですが、果糖やショ糖1分子からはブドウ糖1分子しかできません。

一方、デンプンを分解してできた麦芽糖1分子からはブドウ糖2分子ができます。

ですからデンプンの方が効率が良いのです。

また、パンよりは米がいいと思います。

私はパン食から米食に変えたことで花粉症が治りました。

米飯といえば必ず味噌汁がセットです。

味噌は素晴らしい発酵食品ですので、味噌汁を飲むようになったことも花粉症が治った一因かもしれません。

このように、伝統的な日本食をおすすめします。

そうはいっても忙しい現代人は、朝食を抜いて夕飯をしっかり食べる方が多いかもしれません。

夜にご飯を食べるとどうなるかというと、余った糖は皮下組織に蓄えられます。

つまり脂肪になりやすいということです。

ですから夜はご飯を軽めにした方がよいのですね。

糖質制限をするのであれば、夜の糖質を減らして朝食に米飯を食べるようにしてみてください。

また、糖質の他にどんな栄養素を摂取するのかも大切です。

エネルギー源となる三大栄養素であるタンパク質・脂質・糖質は、15:20:65の割合で摂取することが望ましいと言われています。

外食に偏りがちな現代人の食生活では、脂質、糖質は十分すぎるほど摂取できると思うので、そういう意味では糖質制限を意識することは意味があると思います。

その代わりに、タンパク質を意識して摂取してみてください。

タンパク質は、細胞内外での代謝に関わる酵素の材料です。

糖質や脂質を燃やしてエネルギーにするためにも欠かせない栄養素です。

成人が1日に必要なエネルギー量を2000kcalとすると、必要なタンパク質量は300kcal。

タンパク質1gで4kcalですので、75gのタンパク質が必要です。

肉100g中に含まれるタンパク質は約20gですので、1日に350gの肉を食べなくてはいけない計算になります。

ですから、肉や豆をしっかり食べる必要があるということです。

さらに、タンパク質が材料である酵素が働くためにはビタミンやミネラルが必要です。

ですから、五大栄養素をバランスよく食べることが大切なんですね。

ビタミンは体内で合成できますが、その合成のためにはミネラルが必須です。

つまり、代謝の鍵はミネラルなんです。

厚生労働省が定める1日に食べるべき野菜は350gですが、これだけの野菜を毎日食べるのはかなりたいへんです。

しかも、今の野菜は昔に比べてミネラルが減少しているということですから、どれだけ食べたらいいの?という感じです。

そんなわけで、次回はミネラルについてお話したいと思います。