前回のお話は、酵素が働くためにはビタミンやミネラルが必要で、
ビタミンを合成するためにはミネラルが必要、
だから代謝の鍵はミネラルだということでした。
ミネラルをどのように摂取するかというと、植物からです。
植物は土を酸で分解し、それを吸収して植物体をつくります。
それを食べることによって、私たちはミネラルを摂取しているんですね。
ところが、最近の野菜はミネラルが不足していると聞きました。
それは、土のミネラルが不足しているからです。
植物が土からミネラルを吸収すると、土壌中のミネラルは減少します。
それを補うための仕組みが、昔はありました。
土砂が流れ込んだり、排泄物を肥料にしたり・・・。
ところが、ダムが出来たり、下水が整えられたりしたため、そのような仕組みがなくなってしまったのですね。
人工的に肥料はまきますが、その中に含まれるミネラル分は最低限の窒素N、リンP、カリウムKです。
代謝にはその他にも70種類以上の微量ミネラルが必要です。
多くのミネラルが連携して生命活動が行われているのです。
野菜のミネラルがどのくらい減っているかというデータがあります。
たとえば鉄分補給といえばほうれん草。
文部科学省の食品成分データベースによると、ほうれん草100gに含まれる鉄分は
1950年には13mg
↓
2015年には2mg
なんと6分の1以下に激減しています。
ほうれん草を食べればオッケーという時代ではないのですね。
このように、現代人は圧倒的にミネラル不足です。
ですから、現代人の体の不調の多くは、ミネラル不足が原因なのではないかと言われています。
ミネラルがどこでどのように働き、不足するとどうなるのかは、また次回に!